● 連載 ④

千石谷筋の巨人武士

 玄能池に流れ入る谷筋に「千石谷」と呼ばれる谷間があります。昔の鉱山が奥にあり千石谷川が清々と流れています。一つ北側には、かつて「死者の谷」と呼ばれた岩佐ヶ谷があります。

 暗い谷間が奥深く続いていますが、かつての番所跡近くに来ると必ず黒い大きな影が後をついて来ます。不思議に思い後を振り向くと、見上げるばかりの(いか)つい武士でした。

「もうなあ一目散で逃げて来たんや、影はなあ、池の端まで追いすがるようについてきよったで……」

 この頃、二人で入った山菜取りの村人も、この巨人武士に追いかけられた話や、山主さんまでが、「何か大きなものがあとを付いて来たで・・」と村の人達に話していたそうです。

近くの山腹に突き出た岩塊があり「岩藤龍神」と呼ばれています。

過去の連載

第一話「城山砦の泣き井戸」

第二話「念力山の死神」

第三話「玄能池の龍神」

 

※こちらの連載は黄金伝説の郷 国史跡 多田銀銅山 史跡と伝承」に全話収録されていますので、この冊子をご希望の方は「道の駅いながわ」他で購入できます。

 

 

<青木間歩>

  唯一、坑道内を体験できる間歩です。

見学時間:9時〜17時

12月29日~1月3日は休み

多田銀銅山は、平成19年度経済産業省「近代化産業遺産」に認定されています。